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「ブラックバス論争。また続く規制反対派vs推進派の構図」論争トーク

「ブラックバス論争。また続く規制反対派vs推進派の構図」論争トーク

トークに登場する人

ヒロトヒロト…都会に住む。動物が大好き。
ユウナユウナ…田舎に住む。動物が大好き。
ハカセハカセ…動物に詳しい。正体は謎。

トーク・スタート!

ブラックバスから始まった

ヒロト
ブラックバスは外来種だよね

ユウナ
みんな知っているよ

ハカセ
でもそうではなかった時代があったんだ

ユウナ
いつ?

ハカセ
ブラックバスはオオクチバスやコクチバスの総称で、それが外来種として規制されたのが、外来生物法が施行された2005年から「特定外来生物」に指定されたときだ

ヒロト
その時代はまだ「外来種」という言葉自体そこまで知られていなかったの?

ハカセ
そうだね、一般の認知は低かった

ユウナ
大変だったの…かな

ハカセ
当時はブラックバスを利用してきた釣り業界と、環境省や研究者との間で、規制をめぐっては激しい議論が勃発したよ

ヒロト
うわ~

ハカセ
それはそれは激しい言葉が飛び交ったとか

ユウナ
うわ~

ハカセ
あの時代は「外来種」という概念も正しく理解されているとはいえない。そんななかでの議論は難しかったろうね

論争は続いている

ヒロト
じゃあ、今はその議論も収まって、めでたしめでたしだね

ハカセ
いや、別に収まってはいないんだ

ユウナ
えっ

ハカセ
ブラックバスの規制を推進する人と反対する人の論争はまだ続いているんだ

ヒロト
そうなんだ

ハカセ
このブラックバスをめぐる論争というのは、そのまま外来種をめぐる論争そのものと一致する。だからそれを理解しておく価値はあると思う

ユウナ
へ~

ハカセ
争点は大きく分けると以下の3つのテーマになるよ

1. 導入原因について
2. 生態系への影響について
3. 釣りへの規制について

ハカセ
これらの争点は、釣りも外来種問題も知らない一般の人々にはわかりづらく、当事者でも論争が噛み合っていない状態もたびたび見受けられる

ヒロト
そんな感じがするね

ハカセ
ここでは各テーマについて、可能な限り中立的立場から規制反対派・規制推進派の双方の主張を簡単に整理してみるよ

ユウナ
うん

ハカセ
もちろん実際はさまざまな考えを持っている人がおり、反対派・推進派に簡単には分けられないものだ。でも、わかりやすさを重視して、あえて反対派・推進派という表現を使用したよ

規制反対派の意見

ハカセ
まず規制反対派の意見から。近年の規制反対派の意見については、2014年12月12日から2015年1月11日までに実施された、外来種被害防止行動計画(案)に関する意見募集(パブリックコメント)をもとにしている
1. 釣り人ではなく漁業者が悪い
オオクチバスの生息域が広がった原因は、漁業者によるアユなどの放流魚に混ざっての拡散である。釣り人が釣った魚を他の水域に放流し増殖したとは考えられない。

2. 生態系への影響は少ない、もしくは無い
オオクチバスは特に生態系に大きな影響を与えるものではなく、根拠もない。既に在来種と共に定着しており、現在は安定期に入っていて、これ以上の在来種への被害はない。また、護岸工事などの環境開発の方が悪影響は大きく、ブラックバスだけを問題視するのは間違っている。

3. 駆除ではなくバス釣りを推進すべきである
オオクチバスは他の釣り魚種とは一線を画すほど魅力のある釣り魚種で、レジャー資源として活用する方向性を推進する「共存」の方向性が望ましい。根絶を目的としたブラックバスの駆除は税金の無駄使いであり、それよりもバス釣りによる地域活性化のほうが国民や経済のためになる。

規制推進派の意見

ハカセ
つぎに規制推進派の意見。環境省や研究者などの規制推進派の意見は、外来種被害防止行動計画(案)に関する意見募集(パブリックコメント)のほかに、参考文献に記した論文や書籍をもとにしている
1. 釣り人による違法放流があった
釣り人による私的な移殖放流 (密枚流・ゲリラ放流)が分布拡大の要因となっているとの指摘がかつてからあったが、違法放流の存在は各地で報告されている。さらに、DNA調査の結果から移植放流の実態が明らかになりつつある。

2. 生態系への影響はある、もしくは今後も予想される
ブラックバスによる捕食圧は在来のさまざまな動物に大きな打撃を与える。また、ブラックバスだけを問題視しているわけではなく、生物多様性の保全には総合的な施策が必要であり、外来種の防除はその一部である。

3. 適切な管理のもとバス釣りを楽しんでほしい
外来生物法は釣り自体を禁止するものではない。法律に基づいて許可を受け、管理が徹底された場所では釣りは可能である。根絶の目途が立たない地域においては、短期的な目標として低密度管理を行い、被害が拡大しないようにする。

ヒロト
こんなふうに意見が分かれているんだね

ハカセ
生き物に関わる仕事をするのなら、こういう論争は必ず目の前に現れる

ユウナ
自然よりも人間の方がややこしいね…

ハカセ
それもまた野生動物をとりまく問題の面白さだけどね

  • ブラックバスの規制をめぐる論争はまだ揉めている

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