【お知らせ】2018年6月20日:サイトをオープン!

「人工知能で写真に写る野生動物の数や種類を特定!新技術開発」解説トーク

「人工知能で写真に写る野生動物の数や種類を特定!新技術開発」解説トーク

今回のニュース

米ワイオミング大学を中心とする共同研究プロジェクトは、2018年6月、人工知能(AI)のひとつ「ディープラーニング(深層学習)」を活用し、画像データをもとに、野生動物を自動で特定し、頭数をカウントする新たな手法を開発した。

野生動物の生態調査では、野生動物が出現しやすい場所にカメラを設置し、モーションセンサーや赤外線センサーによってその体温や動きを感知して自動で撮影する“カメラトラップ”が普及している。

しかしながら、自動撮影された膨大な画像データを精査し、野生動物の種類を特定したり、その数を数えたりするのは、人手に委ねられており、多くのボランティアの協力を借りながら、このような労働集約型タスクを遂行しているのが現状だ。

そこで、共同研究プロジェクトでは、ディープニューラルネットワーク(DNN)を開発し、クラウドソーシング型市民プロジェクト「Snapshot Serengeti」がタンザニアで撮影した野生動物の画像データ320万件を使って、48種類の動物の特定やカウント、行動記述の手法をこれに学習させた。

その結果、99.3%の高い精度で野生動物を分類したほか、それぞれの頭数をカウントし、「立っている」「食べている」「寝ている」など、その状態までも正しく描写した。

これによって、従来、ボランティアらが担っていた1万7000時間分もの分類作業を効率化できるという。

引用:Techable | テッカブル(2018年6月13日)

トークに登場する人

ヒロトヒロト…都会に住む。動物が大好き。
ユウナユウナ…田舎に住む。動物が大好き。
ハカセハカセ…動物に詳しい。正体は謎。

トーク・スタート!

自動撮影カメラは便利

ハカセ
写真を撮るのは好きかな?

ヒロト
うんうん、スマホでパシャパシャ気に入ったものを撮っているよ

ユウナ
SNS映えは大事だよね~

ヒロト
でも、ユウナが撮る写真は変なものばかりじゃない…

ユウナ
えっ、そうかな

ハカセ
自撮りの文化も定着しているし、今は写真撮影は趣味を通り越して日常になったね

ヒロト
データがいっぱいたまっちゃうから大変だよ

ハカセ
この写真撮影は野生動物の研究や調査でも大活躍している

ヒロト
前にヒグマの話ででてきた「自動撮影カメラ」っていうやつ?

ハカセ
そう、それだ。この自動撮影カメラで動物を撮影する手法は「カメラトラップ」とも呼ばれている

ヒロト
自動撮影にしないといけないのは、動物は警戒心が強いから?

ハカセ
それもあるし、人間がずっと隠れて動物を待つのは大変すぎるからね

ユウナ
撮影して何に使うの? どんな種類の野生動物が生息しているかどうかを調べるの?

ハカセ
そういうことにも使うし、いつ映っているかで行動パターンを調べることもできる。他にはたくさんカメラを仕掛けておくことでその地域に生息する野生動物の個体数を推定することもできるよ

ユウナ
すごい!

ヒロト
野生動物の研究や調査では欠かせないアイテムなんだね

疲れる欠点

ハカセ
でも、このカメラトラップには欠点があるんだ

ヒロト
なに?

ユウナ
写っちゃいけないものが写ることがあるんだよ…

ハカセ
いや、それはどうかな…。さっきデータがいっぱいたまるから大変って言ってたよね

ヒロト
うん

ハカセ
このカメラトラップも同じ問題を抱えている

ユウナ
そうだよね、いっぱい撮れそうだもん

ハカセ
自動撮影カメラというのは、その名のとおり自動で撮る。それはモーションセンサーのように動くものに反応したりしてシャッターがおされるんだ

ヒロト
目の前に動物がくるとカシャっと起動するわけだね

ハカセ
それは場合によっては、草が動いたとか、そういうのでも誤作動することがある

ヒロト
えっ、じゃあ動物が写っていないときもあるの?

ハカセ
他にもカラスとか、本来写ってほしい調査対象ではない生き物ばかりが写ることもある

ユウナ
邪魔だね

ハカセ
数日カメラを仕掛けっぱなしにしていると、撮影された写真の数は千枚とかを超えることもありうる。カメラが複数台あれば何万という写真データになってしまう

ユウナ
うわ~、それはつらい

ヒロト
それを全部チェックするの?

ハカセ
そうだ、その作業量はとてつもなく大変だということは言わなくてもわかるよね

ユウナ
想像したくないよ

ヒロト
いっぱい動物が写っていて、全部確認するんでしょ

ユウナ
カラス1羽、キツネ1匹、タヌキ2匹、カラス2羽、アライグマ1匹、シカ1頭、シカ2頭、シカ4頭、キツネ1匹、カラス2羽、ネコ1匹、おじさん1人、タヌキ1匹、カラス1羽…

ヒロト
大丈夫…? 目を覚まして…

ユウナ
ハっ! 勝手に頭でシミュレーションしてた…

ヒロト
作業する人はノイローゼになりそうだね。それって誰がやるの?

ハカセ
研究室なら学生とか、助手とか、バイトにさせることもあるよね

ユウナ
ご苦労様です

ハカセ
カメラトラップを使った研究では、この写真チェックに大半の労力がつぎこまれるんだ

人工知能が助けてくれる

ヒロト
その仕事を楽にするかもしれなのが、今回のニュースの「人工知能」を使う技術なんだね

ハカセ
人工知能というのは注目を集めている新技術だけど、野生動物の研究の世界でも活躍が期待されている

ヒロト
人工知能って、そんなに優秀なんだね

ハカセ
単純な作業で膨大な仕事量をこなすのは、人工知能の得意分野だ

ユウナ
間違えたりしないのかな?

ハカセ
研究によれば精度は99.3%。人間がやってもミスはゼロにはできないから、これはかなり正確といえるだろう

ヒロト
すごいよね

ハカセ
ディープラーニングを駆使することで、どんどん精度が上がっていくから、正確性については隙なしだ

ヒロト
しかも、これは動物が立っているか、食べているかとかも判別しているんでしょう?

ユウナ
技術が進んだら、怒っているとか、ちょっとウィンクしているとかもわかるかもね

ヒロト
いや、それはわかんないよ…。というか役に立つ?

ハカセ
まあまあ、でも応用の幅は広がるよね。もちろん見た目で種類を判断できる動物にしか効果がないけど。それでも技術がさらに進めば、模様や体の部位の違いで種類だけじゃなく、個体識別もできるようになるかもね

ヒロト
可能性は無限大

ユウナ
それに面倒な仕事も減る。大助かりだ!

ハカセ
ただこの技術を開発しないとダメだよ。多くの動物に適用するなら、なおさらそのためのデータも必要だ

ユウナ
誰か、お願い!

ヒロト
他人まかせだな…

他にも応用は拡大中

ハカセ
人工知能を使った生き物の写真判定は、研究分野だけじゃない活用も進んでいる

ユウナ
たとえば?

ハカセ
みんながスマホで撮った生き物を、すぐに判断して種類を特定してくれるアプリとか

ユウナ
図鑑で確認しなくてもいいね

ハカセ
アフリカで野生動物を違法に狩る密猟者を自動で発見するシステムとか

ヒロト
まさに監視カメラの進化版だね

ハカセ
ハチにくっついて病気を起こす小さなダニを見つけ出すアイディアもある

ユウナ
お医者さんみたいだね

ハカセ
今、野生動物の研究ではこの「人工知能(ディープラーニング)」が大きなトレンドになっているから、今後も私たちを驚かせるような研究がどんどん登場すると思うよ

ユウナ
ところでさ…

ハカセ
なにかな?

ユウナ
ハカセは人工知能なの?

ハカセ
………

ヒロト
あっ

ユウナ
えっ

ヒロト
よ、よ~し、人工知能の勉強を自分でもしてみようかな! あははは…

  • 人工知能は野生動物の研究も促進させる!

研究カテゴリの最新記事