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ブラジルではヘビ、トカゲ、ワニなどの爬虫類を用いたアニマルセラピーが、注意欠如・多動性障害(ADHD)などの障害に悩む患者に利用されつつある。26日付フォーリャ紙(ウェブ版)が報じた。
犬や馬など昔からアニマルセラピーに利用されてきた動物とは異なり感情移入できるようになるまで時間を要するが、心理学者、生物学者や獣医学者によれば爬虫類と暮らすことでも効果が得られるという。
3カ月前から爬虫類をセラピーに取り入れているサンパウロ州の非政府組織(NGO)「ウオーキング・エクオテラピア」の心理学者ダニエラ・ガッチ氏は、子供の特徴とセラピーの目的によって動物を使い分けている。例えば、ADHDの子供にはゆっくり動くアカアシガメをセラピーに取り入れることにより落ち着きと注意力を引き出すことができ、ダウン症で自閉症と脳性まひを患う子供が爬虫類セラピーで動物を世話することでより多くの言葉を発するようになった例もあるという。
このセラピーの効果は「自信をつける」ことにもある。障害のために学校で苦しんでいる子供も、ヘビの掃除をしたりワニに餌をやることで同級生がしていない特別な体験をしていると感じることができるためだ。
サンパウロ州ジュンジアイ市で実施されているプロジェクト「アマズー(Amazoo)」でもカメやヘビ、オカメインコなどをアルツハイマーや精神分裂症を患った高齢者用の病院や学校で利用している。
サンパウロ総合大学(USP)獣医学部のマリア・マルチンス教授はブラジルにおけるアニマルセラピーの第一人者だが、「ドクター・エスカルゴ・プロジェクト」としてピラスヌンガ市の学校で軟体動物を用いたセラピーを広めている。マルチンス教授によるとセラピーに利用される動物の種類は問わないが、多様性の問題を扱う場合は、少し「変わった」動物が良いそうだ。
ただし、アニマルセラピーが広がりを見せる一方で研究が進んでいないのが現状だ。マルチンス教授は「動物が良いということは分かっているが、さらに研究を進めてプロジェクトの基礎固めをする必要がある」と語った。
引用:サンパウロ新聞(2014年8月27日)
トークに登場する人
ヒロト…都会に住む。動物が大好き。
ユウナ…田舎に住む。動物が大好き。
ハカセ…動物に詳しい。正体は謎。
トーク・スタート!
ペットの知られざるパワー
アニマルセラピーの誕生
爬虫類も出番です
研究は少ない
- アニマルセラピーは犬や猫以外でも効果がある。可能性はまだまだ無限大!
・アニマルセラピーについて | 日本アニマルセラピー協会
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